冬、高校

友「さむっ」
私「寒いねぇ〜、今日新潟雪マークついてたよ〜」

木曜日はいつも友達3人で帰る曜日なのだけれど、1人全休したから2人きりで帰った。寒さの話をしたら、私の出身地である新潟の話になり、高校の話になった。

今日は新潟に吹雪マークがついていた。私は雪の日、レインブーツ(長靴ではないことが重要)を履いて、タイツを穿いて、その上にズボンを穿いて、アウターマフラー手袋をしっかりと装着して高校に通っていた。きっと今日私が新潟に居たら同じような格好をしていただろう。でも今日私は横浜で普通の靴に靴下にズボンにダッフルコートだけを身に付けていた。

「めっちゃ降るでしょ?歩けなくない?」
「みんなが歩くから道が出来るんよ、だから歩けるよ。誰も歩いてない道だとズボズボ歩かんきゃいけんけどね」

冬、新潟のJKはそれでも短いスカートを履いて登校していた記憶がある。中には生脚を出して紺色ソックス+ムートンで来る強者も居た。見ているこちらが寒くなった。

友達が突然妄想を語り出した。
「こうさ、彼氏が待ち合わせ場所で待ってて、彼女が遅れて来て、で見えないように小さい雪玉作って、雪玉って言ってもあれだよ?かわいいやつだよ? それをドゴォッて「全然効果音がかわいくないんだけど」まーまーまー。で、彼氏が『なにやってんだよー』って投げ返して『きゃはー』って!よくないよくない?!」「よくない!!」

カップルはみんな冷たい手を繋ぎながら帰ってたよ、という現実を伝えておいた。

高校へは3両編成の電車で通っていて本数も少なかったから乗客みんな顔見知り、と言ったら友達はまた妄想を語った。
1両編成で、対角線上に1人だけ学校帰りの男子高校生が居て読書をしていてほしい、とのこと。

女子校に居るといろいろと妄想が膨らんだそうだ……。

「こっちでは、今日会った人と会うことなんてもうないもんねー」
都会に来て「大衆をこの目で見た!」という感じ。自分が大衆の一部である、ということをハッキリと自覚した。新潟に居た頃は、自分は電車の乗客の一員なのだ、高校の在校生の一員なのだ、という自覚はあった。でもその集合体は、大衆とは呼びたくはないほどの人数だった。
自分の行動が他人に影響を及ぼす範囲で私の周りの全てが動いていたように感じる。

自分一人が動いたところでどうにもならないでしょ、という意識を持つのはあまりよくないのだろう。
特に何かに反論したい、反抗したい、という気持ちはないのだけれど。
主体性をもっと持ちたい。


寒い、という話から無限に会話が広がる帰路、とても楽しかった。